元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ちょっと休みます。

最近仕事がシャレにならないほど忙しくなり、ゆっくり文章を作成する時間もあまり取れません。で、申し訳ありませんが、2~3週間ブログの更新を停止致します。 必ず復帰しますので、その時はどうぞよろしくお願い致します。でわ。 ->ALL。

「かもめ食堂」

確かにとても肌触りが良い映画だ。北欧ヘルシンキの清涼な空気、神秘的な白夜、粘着度のカケラもないサラサラとしたキャラクターの登場人物達etc.トゥオモ・ヴィルタネンのカメラも、近藤達郎の音楽も、アンニカ・ビョルクマンによる美術も、そして井上…

「ブロークバック・マウンテン」

(原題: BROKEBACK MOUNTAIN )1963年~80年代という時代背景、ワイオミング州の美しい自然、そしてグスターボ・サンタオラヤによる叙情感あふれる音楽etc.こういう設定を得たことでこの映画の成功は約束されたようなものだ。これがたとえば現代…

「怖がる人々」

94年作品。イラストレーターの和田誠が「麻雀放浪記」「怪盗ルビイ」に続いて手掛けた劇場用映画の第三弾。本作は奇妙な味の短編5本のオムニバス。こういう構成の作品は「トワイライト・ゾーン」「世にも奇妙なアメージング・ストーリー」とか、日本でも…

「望郷」

93年作品。時代は昭和15年の夏。鹿児島の豪商の息子である主人公の少年・窪田操は父の事業の失敗のあおりを受けて、母とは生き別れ、預けられた親類の家でもつらい目に会う。夜逃げした父親と再会したのもつかの間、バクチに負けた父のせいで住まいを点…

「20世紀ノスタルジア」

97年作品。都内の高校に通う遠山杏(広末涼子)は、ある日清洲橋の上でビデオカメラを持った転校生の片岡徹(圓島努)に声をかけられる。彼は“自称宇宙人”で、地球人の滅亡時からタイムトラベルで現在に調査のためやってきたのだという。さらに彼は自分の…

「寝ずの番」

津川雅彦が“マキノ雅彦”名義で初演出に臨んだ喜劇で、葬式をネタにしたお笑い篇という点から言っても伊丹十三の「お葬式」を意識していることは間違いない。だが、出来そのものは遠く及ばず(暗然)。 ギャグの切れ味が極めて悪く、予想できるオチを必要以上…

「ケープ・フィアー」

(原題:Cape Fear)91年作品。自分を14年も監獄に入れた張本人である弁護士一家に出所後、執拗な復讐を仕掛ける狂気の男と弁護士との血みどろの死闘。ジョン・D・マクドナルドの原作をJ・リー・トンプソンが映画化した「恐怖の岬」(62年)の再映画…

「マイ・レフトフット」

(原題:My Left Foot)89年作品。あふれる涙をぬぐいきれないような映画でも、数日で忘れることがあるように、始終冷静で観ることができても感動が心の底にいつまでも残る映画というのも確実に存在する。この映画はその典型であろう。 この映画の主人公ク…

「シリアナ」

(原題:Syriana )ジョージ・クルーニーやマット・デイモンが出ているお気軽サスペンス映画だと思って劇場に足を運んだ向きも少なくないようで、私の周りに座っていた若い観客は終映後に一様に絶句しているか首を捻っていた(笑)。 これが初監督になるステ…

「四月物語」

98年作品。北海道・留辺蕊から東京の大学に通うため上京した楡野卯月(松たか子)の前にはアパートの住人やクラスの仲間、サークルの先輩など、次々と新しい人々が現れる。しかし、わざわざ東京暮らしを選んだ彼女の真意は“高校時代に好きだった先輩が同じ…

絲山秋子「沖で待つ」

御存知、第134回の芥川賞受賞作。住宅設備機器メーカーに入社したヒロインと、同期入社で今は亡き同僚の“太っちゃん”との10数年に及ぶ触れ合いを描く。 作品そのものに対する評価については、文藝春秋誌に載っていた審査委員の選評や各サイトにアップさ…

「愛する」

97年作品。東京近郊の工場に勤めるミツ(酒井美紀)は、恋人の吉岡(渡部篤郎)と幸せな日々を送っていたが、手首のアザを医者に見せたところハンセン病と診断される。北アルプスの療養所に送られ、吉岡とも会えなくなった失意のミツを療養所の患者たちは…

愛聴盤を紹介

本日は私がよく聴き、かつまたオーディオ機器のチェック用に使うCDを2枚ほど紹介します。まずは、フュージョン系のギタリスト、ジョー・ベックが女流アルトフルート奏者のアリ・リャーソンと組んでポピュラーな曲を中心に演奏したアルバム「アルト」(Deg…

相互リンクを張りました。

映画ファンのサイト「Woops! 福岡シネマ王国」と相互リンクを張りました。 ここの管理人氏とはオフラインでも面識があり、かつてはここの常連が中心となって“オフ会の嵐”(謎 ^^;)が巻き起こったものでした。そういえば“鑑賞ツアー”なんぞも多々企画されて…

「押繪と旅する男」

94年作品。主人公の孤独な老人・元木邦晴(浜村純)は、遠い昔に別れた兄・昌康の思い出の品である押繪を探している。彼の脳裏に浮かぶのは、裕福な家庭に育った少年時代の不思議な体験である。浅草の凌雲閣から双眼鏡で下界を見おろしてばかりいた兄は、…

「カミーラ あなたといた夏」

(原題:Camilla)94年アメリカ作品。 往年の名ヴァイオリニストで80歳になるカミーラ(ジェシカ・タンディ)と、ロック・ミュージシャン志望のフリーダ(ブリジット・フォンダ)との触れ合いを美しい自然をバックに描く。 はっきり言って、先鋭的な感覚…

「カミュなんて知らない」

柳町光男監督の「旅するパオジャンフー」(95年)以来10年ぶりの新作だという。この日本映画界有数の力業の持ち主に10年間も仕事をさせなかったとは、プロデューサー連中はいったい何をやっていたのやら。 さて、本作は同監督の今までの重厚なフィルモ…

「旅するパオジャンフー」

95年作品。パオジャンフーというのは、歌や踊りの大道芸を見せながら薬を売って旅をする台湾の行商人たちのことで、まあ、「男はつらいよ」での寅次郎の職業と似たようなものだ。家族で経営する実在のパオジャンフーの一座を中心に、彼らの生き方を丹念に…

“九州ハイエンドフェア”のリポート。

去る5月5日~7日に福岡国際会議場で開かれた「九州ハイエンドオーディオフェア&ホームシアターフェア」に行ってきたので、軽くリポートしてみたい。 ざっと見た結果、これだけはハッキリ言える。 もはや国内メーカーのスピーカーなど、購入候補に挙がら…

「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」

(原題:WALK THE LINE)大した感銘も受けなかったのは、まずホアキン・フェニックスの役作りがピンと来なかったせいだ。 私はジョニー・キャッシュというミュージシャンを名前しか知らなかった。ラスト近くに本人の歌声が流れるが、それほど歌は上手くない…

「SF/サムライ・フィクション」

98年作品。江戸・寛永年間。地方の某藩で将軍家から預かった宝刀が浪人者(布袋寅泰)に盗まれるという事件が発生。若い家臣(吹越満)らは討伐に出るが、あえなく返り討ちに遭いそうになる。そこに割って入ったのが腕は立つが平和主義者の田舎侍。ケガを…

「好男好女」

(原題:Good Man, Good Woman 好男好女)映画「好男好女」(劇中劇)がクランクインしようとしている。台北に住む主演女優リャンジン(伊能静)は3年前に死んだ恋人アウェイ(リン・チャン)のことを書いた日記が何者かによって盗まれ、それを毎朝FAXで…

趣味的オーディオのすすめ。

このブログを読んでくれている人は数として微々たるものだが(しかも、たぶんその半数ぐらいは私の知り合い ^^;)、もしも読者諸氏諸嬢の中でCD等を100枚以上所有する音楽好きで、しかしミニコンポかラジカセでしか聴いていない人がいるとすれば、是非…

「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ!」

シリーズ最新作はホラー仕立ての前半部分が印象的。春日部の街の住民が、次々と“そっくりさん”に乗っ取られてゆくというモチーフは、言うまでもなく「SF/ボディ・スナッチャー」のパロディである。しかも、子供向けの番組でこれをやられると、その違和感…

憲法論議は冷静に。

今日は憲法記念日だ。マスコミでは毎年のごとく護憲派と改憲派それぞれの言い分を取り上げているが、最近は改憲が実現性を帯びてきたことから、例年になく盛り上がっているように感じる。 私のスタンスを明らかにしておくと、憲法改正賛成である。とにかく、…

「ホテル・ルワンダ」

(原題:Hotel Rwanda )94年のルワンダ動乱に巻き込まれたホテル支配人のサバイバルをスリリングに描くテリー・ジョージ監督作品で、実話を元にしている。 大上段に振りかぶったような社会派映画ではなく、極限状態におかれた人間が必死の脱出を試みる様…

「トゥー・デイズ」

(原題:2 Days in the Valley )96年作品。ロスアンジェルスのサン・フェルナンド・バレーを舞台に、ひとクセありそうな男女10人がある殺人事件をきっかけに微妙に交錯し、それぞれの人生のタイミングに遭遇する2日間の人間模様を描く・・・・と書けば…

ツバメが巣をかけた。

私が住む社宅の部屋の玄関上方に、ツバメが巣を作り始めた。まあ、我が家も2月に越してきたばかりだし(至近距離だけど)、新しい部屋の入り口付近にツバメが巣をかけるというのは、縁起が良いのかもしれない。 ただし、朝起きたらドアの外に泥やら藁くずや…