元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」

(英題:I, THE EXECUTIONER)韓国内で大ヒットした2015年製作の「ベテラン」の続編で、何と9年ぶりのパート2の公開だ。ここまで長いインターバルが生じた事情に関してはよく分からないが、この映画も本国ではかなり客の入りが良かったらしいので、興…

「日本のいちばん長い日」

1967年東宝作品。半藤一利の同名ノンフィクションの映画化としては、2015年製作の原田眞人監督版を先に観ていて、その時は好印象だった。しかし今回、岡本喜八監督による最初の映画化作品をチェックすることが出来た時点で、アッという間に2015…

「ミッキー17」

(原題:MICKEY 17 )ポン・ジュノ監督が手掛けた(劇場公開を前提とする)ハリウッド作品としては、2013年に撮った「スノーピアサー」以来になる。テーマ性はあの映画には及ばないとは思うが、娯楽作品としての出来はこちらが上である。長めの尺ながら…

ヴァイオリンのリサイタルに行ってきた。

先日、福岡市中央区天神にある福岡シンフォニーホールで開催された、ヴァイオリニストの千住真理子のリサイタルに行ってきた。デビュー50周年記念の公演とのことで、正直私は彼女を長いこと“若手”だと思っていたのだが、いつの間にかベテランになっていた…

「教皇選挙」

(原題:CONCLAVE)これは面白い。ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で行なわれる教皇選挙“コンクラーベ”の内実に迫ろうという話だが、宗教ネタを扱う際にありがちな堅苦しさや晦渋さは見事に抑えられており、幅広い層に受け入れられる娯楽作品に仕上がってい…

「暗殺の森」

(原題:IL CONFORMISTA)1970年イタリア=フランス=西ドイツ合作。ハッキリ言って、ワケの分からない映画である。鑑賞後に本作に関する評やコメントなどをチェックしてみても、まるでピンと来ない。そもそも、ストーリーさえ満足に追えないのだ。とは…

「エミリア・ペレス」

(原題:EMILIA PEREZ)第77回カンヌ国際映画祭にて審査員賞と4人の俳優が女優賞を獲得するなど、けっこう評価の高いシャシンながら個人的にはまるで受け付けない作品だ。何やら映画自体の面白さとは別の、エクステリアやモチーフの今日性みたいなものが…

「七人の無頼漢」

(原題:SEVEN MEN FROM NOW)1956年製作の西部劇。78分という短めの尺だが、娯楽作として要領良くまとめられている。おそらく、この時代には同様のスタイルのシャシンが量産されていたのだろう。また本作には、展開や演出にも少しばかり工夫の跡が見…

「悪い夏」

城定秀夫監督の作品としては、「女子高生に殺されたい」や「ビリーバーズ」などに比べれば、設定が幾分図式的なので“凶悪度”はそれほどでもない。しかし、原作が第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の同名小説だけあって、幅広い層にアピ…

「Flow」

(原題:FLOW)第97回米アカデミー賞では長編アニメーション賞を獲得し、世評もかなり高い映画ではあるが、個人的にはどこが良いのかサッパリ分からなかった。設定が意味不明で、展開も行き当たりばったり。アニメーション技術はハリウッドや日本の足元に…

「第22回九州ハイエンドオーディオフェア」リポート(その2)

当然のことながら、このイベントには日本の企業も参画している。まず興味を覚えたのがTechnicsのブースだ。言うまでもなく、家電大手であるPanasonicのオーディオブランドであるが、他の家電メーカーが軒並みオーディオ分野から撤退してい…

「第22回九州ハイエンドオーディオフェア」リポート(その1)

去る2025年4月4日から6日にかけて、福岡市博多区石城にある福岡国際会議場で開催された「第22回九州ハイエンドオーディオフェア」に行ってきた。前年は会場の事情で8月に実施されたが、本来このイベントは長らく3月から5月の連休の間に行なわれ…

「TATAMi」

(原題:TATAMI)高密度のサスペンス劇だ。実話がベースとはいえ、柔道という伝統的スポーツを題材にフィルム・ノワールのような鋭角的な高揚感を醸し出す、この斬新なアプローチに目を見張った。映像の訴求力や各キャストのパフォーマンスも万全で、今年度…

「リバティ・バランスを射った男」

(原題:THE MAN WHO SHOT LIBERTY VALANCE)1962年作品。ジョン・フォード監督の手による西部劇の中では、後期の代表作とされているもの。折しもこの頃はハリウッドではウエスタンが斜陽になり、本作もそれを暗示するように辛口で含蓄のある内容になっ…

「早乙女カナコの場合は」

監督が、まったく信用出来ない矢崎仁司であり、普段ならスルーするところだが、原作が何度も直木賞候補に挙がっている柚木麻子なので敢えて鑑賞。結果、気分を害すること無く最後まで付き合えた。脚本を矢崎自身が手掛けていないことが大きいのかもしれない…

商店街の社員食堂を利用してみた。

先日、福岡市中央区天神にあるアーケード商店街“新天町”の奥まった場所に併設されている従業員のための食堂“新天町倶楽部”で昼食を取ってみた。社員食堂といっても一般の者も利用可能で、随分前から存在自体は認知していたが、利用するのは初めてだった。メ…