2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧
予告編の、何となくチャラチャラした感じが“雰囲気だけで終わっている若者フィーリング映画(?)かもしれない”という憶測を呼び敬遠していたが、何気なく読んだ原作(by伊坂幸太郎)が思いがけず面白く、あえて鑑賞する気になった次第。それよりも、この筋…
予想通り・・・・というか何というか、参院選は与党の敗北だった。民主党の小沢代表が“野党が過半数を取れなければ政治家を辞める”なんてことを言ってた時点で、結果は見えていた。野心満々の彼が軽々しく政治家を辞めるはずもなく、これは野党の躍進をあら…
極端な自意識過剰女を演じている佐藤江梨子や、漫画家志望の根暗なその妹に扮する佐津川愛美の演技など、まったく大したものではない。私見だが、ああいう“最初からぶっ飛んだ役”は、当初の“掴み”さえ分かればあとはノリで何とかなるのだと思う。彼女たちの…
三原光尋監督による4回目の映画化作品が先ごろ公開されたが(私は未見)、今回紹介するのは92年に作られた3回目の映画化である。面白いのは、公開当初2つのヴァージョンが存在したこと。“一般公開ヴァージョン”と“インターナショナル・ヴァージョン”で…
(原題:The Fountain)何やらトンでもないものを観たような気がした。ヒュー・ジャックマン&レイチェル・ワイズの主演による時空を超えた恋物語・・・・という触れ込みだが、印象としてはどこぞの新興宗教のPR映画みたいである。 余命幾ばくもない妻が書…
(原題:Sur mes levres)2001年作品。難聴の女性が仮出所中の男が出会ったことにより犯罪に巻き込まれてゆくというフランス製サスペンスだが、面白いのはヒロインが耳が不自由であることが原因でピンチに陥るという、いわば「暗くなるまで待って」の難…
(原題:傷城)「インファナル・アフェア」シリーズのアンドリュー・ラウ&アラン・マック監督が、トニー・レオンと金城武を主演に迎えて放つクライム・サスペンス。これは前半だけに限れば、傑作「インファナル~」の第一作に匹敵するほどのヴォルテージの…
95年作品。今も相変わらず意欲的に製作を続けている大林宣彦監督だが、あまり食指が動かないのは、彼には秀作と同程度に駄作の数も多く、最近の作品もその類ではないかと思ってしまったからだ。その駄作群の中でひときわ“光っていた”のが本作。傑作「ふた…
(原題:All the Invisible Children)イタリアの女優マリア・グラッツィア・クチノッタらが世界の子供たちの窮状を訴えようと、イタリア外務省やユニセフ等の公的機関に働きかけて実現したオムニバス映画。7つの国の子供たちの“現実”を、7人の監督が描き…
(原題:Hable con Ella)2002年作品。ペネロペ・クルスにカンヌ映画祭での受賞をもたらした「ボルベール 帰郷」が公開中のペドロ・アルモドヴァル監督だが、かねてより彼の作風は全く肌に合わず「ボルベール 帰郷」も観る気はない。この作品にしても「…
(原題:Live Free or Die Hard )観終わってホトホト感心したというか呆れたというか、とにかく“程度”というものをまったく知らない映画だ。全編これアクションと破壊シーンの釣瓶打ち。 第一作が公開されてから20年近く経つが、その間に進歩したCGをふ…
96年韓国作品。ソウル在住の人気作家イ・ジュンソプ(アン・ソンギ)は、田舎の母が危篤との連絡を受け、妻と娘を連れて帰郷する。その夜、母は死去。3日間にわたる葬儀の進行役をつとめることになる。韓国版「お葬式」ともいえる題材を取り上げたのは「…
(英題:Ice Bar )第21回福岡アジア映画祭出品作品。1969年の韓国の漁師町を舞台に、とうの昔に亡くなったと聞かされていた父親がソウルに住んでいることを知って、ソウルまでの旅費を稼ぐためにアイスキャンディーを売り始める10歳の少年と、その…
(英題:Cheaters)第21回福岡アジア映画祭出品作品。自称プレイボーイの会社員が、なかなか煮え切らないガールフレンドの女子大生に対して苛ついているエピソードをきっかけに、実は彼女は二股かけていて、彼も結婚していて・・・・といった、四角関係ど…
本作がまったく面白くない理由は、三木聡監督の前作「亀は意外と速く泳ぐ」と比べればすぐに分かる。あの映画の玄妙なところは、平凡な主婦が“スパイ募集”の広告を見たことがきっかけになり“異世界”に足を突っ込むことになるという、つまり“日常”と“非日常”…
2003年作品。第60回カンヌ国際映画祭にて「殯(もがり)の森」で審査員特別賞を受賞した河瀬直美監督の、ひとつ前の映画だ。残念ながら出来としてはまことにくだらない。 奈良の旧市街「ならまち」を舞台にした家族ドラマ。河瀬直美は長編デビュー作「…
怪しげな中古車ディーラーを営む中年男(古田新太)の愛人となった奔放な若い女に扮する竹内結子の演技が評判らしいが、私はまったく良いとは思わない。柄にもなく蓮っ葉に振る舞い、全編これ“アタシって、こういう演技もできるのよ”といった気取った雰囲気…
(原題:Bugsy )91年作品。「ラッキー・ユー」の舞台はラスベガスだったが、もともとここは沙漠であり、現在の礎が出来たのは1940年代である。そのあたりを描いたのが本作。愛する女のためにラスベガスの街を築き上げた男、ベンジャミン・“バグジー”…
(原題:Lucky You )カーティス・ハンソン監督の旧作「8 mile」とほとんど同じプロットであるのには面食らった。ラップ大会がポーカー大会に変わっただけである。正直“自己二番煎じ(?)”と言っていい。もうちょっと別のネタで勝負すべきではなかった…
91年作品。製作当時はバブル経済のピークは過ぎていたが、その“余韻”は残っていて、大学生の就職事情は完全に“売り手市場”だったのだ。今から考えると信じられない。で、この作品はその頃の世相をバックに作られた“世の中迎合映画”である。早稲田大学の4…
(原題:Saint-Jacques... La Mecque)コリーヌ・セロー監督の最良作ではないだろうか。確かに「赤ちゃんに乾杯!」や「女はみんな生きている」は快作だったが、ややフェミニズムに傾斜した描写が少しイデオロギー臭く、諸手を挙げての絶賛はためらわれたも…