元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「東京家族」

感銘を受けた。小津安二郎監督の代表作「東京物語」(1953年)を山田洋次が独自に“料理”した作品だが、同じような題材でも、作る者と時代が違えばこうも味わいが異なるものかと、当たり前のことを今さらながら痛感する。もちろん現時点で“リメイク”する…

フォルクスワーゲンのup!を試乗した。

コンパクトカーの購入を検討しており、近頃は週末には各ディーラーに足を運んでいるが、今回特別に外車に乗ってみた。フォルクスワーゲンの新作のup!である。 up!の排気量は1000CC。フォルクスワーゲンのエントリーモデルである。どうして試乗す…

国産のコンパクトカーを試乗した。

最近、自家用車の買い換えを考えている。現在保有している車は購入してから10年を超えており、走行距離も10万kmに近付いたので、ここらで更改しても悪くないと思った次第。遅くとも今年中には結論を出したい。 しかしながら、私は車に金を注ぎ込むこと…

「LOOPER ルーパー」

(原題:LOOPER)気の利いたSFタイムトラベルものである。こういうネタを扱う際に問題になるのは言うまでもなくタイム・パラドックスであるが、時間旅行そのものが多分に“非・論理的な”素材であり、パラドックスを完全に回避することはほぼ不可能だ。だか…

ハリウッド製の法廷劇と“エクイティ”

昔、シドニー・ルメット監督の「評決」やジョエル・シューマカー監督の「評決のとき」を観て、どうしてラストは“ああいう感じ”になってしまうのか疑問に思っていた。何しろ、それまで理詰めで行われていた審議が、最後になってお涙頂戴の温情判決に落ち着い…

「愛について、ある土曜日の面会室」

(原題:QU'UN SEUL TIENNE ET LES AUTRES SUIVRONT)。三つのストーリーが平行して描かれているが、残念ながら真に見応えのあるパートは一つだけ。あと一つは一長一短。残る一つは話にならない。結果“一勝一敗一引き分け”(謎 ^^;)でトータルのポイントで…

「ロスト・イン・トランスレーション」

(原題:Lost in Translation )2003年作品。CM撮影のために東京にやってきたハリウッド俳優のボブ・ハリス(ビル・マーレイ)と、偶然出会った若い人妻との、共に孤独を抱え込んだ同士の付き合いを描く。2004年の米アカデミー賞で脚本賞を獲得。 …

「拝啓、愛しています」

(英題:LATE BLOSSOM)良いところもあるが、見終わってみれば韓国映画得意の“お涙頂戴ドラマ”でしかなく、印象としては芳しいものではない。一頃は若い男女を主人公にしたメロドラマの輸入・公開が目立っていた韓国作品だが、韓流ブームも去った今はそうい…

「父」

(原題:Pedar )96年作品。監督は「赤い運動靴と金魚」や「太陽は、ぼくの瞳」で知られるイランのマジッド・マジティ。なお、日本では一般公開はされておらず、私はアジアフォーカス福岡国際映画祭の関連上映イベントで観た。 イラン北部の沙漠地帯にある…

「最初の人間」

(原題:Le Premier Homme)あまりにも淡々としたタッチなので前半は眠気を催してしまったが(笑)、終わってみれば丁寧な佳編であるという印象を持った。ジャンニ・アメリオの演出は以前観た「家の鍵」と同じく、実に丁寧だ。 アルベール・カミュの未完の遺…

「TAMALA2010」

2002年作品。何かトンでもないものを観てしまったという感じだ。配給会社キネティックのタイトルに描かれている子猫を主人公にしたSFアニメーションなのだが、この映画、徹頭徹尾何がなんだか分からない。監督はt.o.l.なる製作ユニットらしいが…

「レ・ミゼラブル」

(原題:LES MISERABLES)観ていて疲れた。とにかく、出てくる連中すべてが肩に力が入り、気張りまくって歌っている。全編フォルテの印象で一息つけるところがない。これは撮影と同時に歌を録音するという、ライヴ方式の弊害が出ていると思う。 この方式は作…

「バトル・ロワイアル」

2000年作品。近未来、全国の中学校の中から選ばれた一クラスに、脱出不可能な孤島で互いに殺し合いをさせる法律が成立。当事者になった生徒たちは必死のサバイバルに挑む。高見広春の同名小説の映画化で、監督は深作欣二。 言うなれば“ホームランになり…

「菖蒲」

(原題:TATARAK )アンジェイ・ワイダ監督の新作だが、歴史ネタを大上段に振りかぶって描こうとして結局は上手くいかなかった前回の「カティンの森」のよりも、数段好感の持てる作品だ。上映時間は短いが、それだけにキレの良さも一層印象付けられることに…

安倍政権は日本経済を救えるか?

2012年の12月に行われた総選挙では大方の予想通り自民党の圧勝となった。理由は民主党が勝手にコケたから・・・・というのも大きいが(笑)、何と言っても大半の国民の関心事であった景気対策に言及したからだと思う。ちなみに民主党をはじめとする他…