元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ベルファスト」

(原題:BELFAST )手堅い演出とキャストの確かな演技、そして全編を覆うノスタルジーとリリシズム、さらには背後に横たわる歴史の重み。間違いなく本年度を代表する佳編だと言える。また、現時点での風雲急を告げる世界情勢の中で、この作品に接することが…

「THE BATMAN ザ・バットマン」

(原題:THE BATMAN)バットマンが出てくる映画を全部観ているわけではないが、今までは感心するような出来の作品はひとつも無かった。だから本作もさほど期待せずに接したのだが、意外にも面白い。約3時間もの尺を、まったくダレることなく見せきっている…

「猫は逃げた」

先日観た「愛なのに」とは監督と脚本が交代しての一作。共通点は複数の男女による面倒くさい恋愛関係を描いていること、および猫が出てくることだが、出来としては「愛なのに」より落ちる。いくら演出が達者でも、肝心の筋書き(シナリオ)が冴えなかったら…

「GAGARINE ガガーリン」

(原題:GAGARINE)面白く観た。とはいえ、誰もが楽しめる映画ではない。若い頃に団地に住んでいた者ならば、この作品の世界観は納得できるだろう。対して、団地住まいに縁の無い者は、単なる珍妙なシャシンとしか思わないかもしれない。ちなみに私は、子供…

「愛なのに」

良く出来た艶笑譚で、最後まで楽しめた。雰囲気としては、昔の成人映画三本立ての中で思わぬ拾いものをした一本みたいな感じだ(←どういう例え話だよ ^^;)。キャラクター造形はしっかりしており、ストーリーも意外なところを攻めてくる。キャストは良い仕事…

「第19回九州ハイエンドオーディオフェア」リポート(その2)

スコットランド中南部ラナークシャ―地域に本社を置くFYNE AUDIO社は、2017年創業の新興スピーカーメーカー。注目すべきはその開発スタッフの中に、元TANNOY社のチーフ・ディレクターがいることだ。英国TANNOY社のスピーカーといえ…

「第19回九州ハイエンドオーディオフェア」リポート(その1)

去る3月25日から27日にかけて、福岡市博多区石城にある福岡国際会議場で開催された「九州ハイエンドオーディオフェア」に行ってきた。昨年(2021年)に引き続きコロナ禍が完全に収束していない時期にも関わらず、あえて実施してくれたのは評価した…

「ポゼッサー」

(原題:POSSESSOR )本作の興味の対象は、鬼才デイヴィッド・クローネンバーグ監督の息子ブランドンが、演出家としてどれほどのパフォーマンスを見せてくれるかだった。しかしながら、その期待は裏切られた。少なくとも現時点では、彼は父親の足元にも及ば…