元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「Aサインデイズ」

89年作品。内容はそれほど上出来ではないが、時代背景の描出と題材になった音楽の扱い方は悪くないので、評価はそれほど低くない。監督は崔洋一で、出来映えにはムラがある彼のフィルモグラフィの中では水準には達していると思う。 アメリカの統治下にあっ…

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」

(原題:DEMOLITION)作者のスノッブな姿勢が散見され、ケレン味たっぷりの映像処理や演出が目白押し。こりゃハズレかなと思ったら、最後は何とか格好が付いた形になり、取り敢えずホッとした(笑)。まあ、場合によってはこのような語り口も許容されるのだ…

「輝きの海」

(原題:Swept from the Sea)97年作品。キャストは悪くなく、風景は美しいのに、監督の腕が三流だから凡作に終わってしまった。もっとドラマティックに引っ張れないのだろうか。これじゃTVムービーと変わらないじゃないか。 20世紀初頭、イギリス南西…

「ラビング 愛という名前のふたり」

(原題:LOVING)題材やキャストの演技は悪くない。しかし、あまりにも演出が抑え気味で、盛り上がりに欠ける。おそらく作者としては余計なケレンを廃して対象を自然に扱いたかったのだと思うが、こうも展開が平板だと観ていて眠気を覚えるのも仕方が無い。…

「遥かなる大地へ」

(原題:FAR AND AWAY)92年作品。19世紀、はるかな夢の国アメリカに大志を抱き、祖国アイルランドを後にした男と女。それは厳しく無情な旅の始まりであった・・・・。ロン・ハワード監督がトム・クルーズと組んだ大作で、当時アメリカ映画としては久々…

「愚行録」

これが長編映画デビューとなる石川慶監督の、独特の映像センスが光る映画だ。彼はポーランド国立映画大学で演出を学んだとのことだが、登場人物の心の闇を象徴するかのような、深く沈んだ色調の画面は日本映画ではあまり見かけたことがない。まさしくクシシ…

ドン・ウィンズロウ「ザ・カルテル」

ニューヨーク出身のライター、ウィンズロウの代表作といえばメキシコ・マフィアの生態を生々しく綴った「犬の力」(2005年刊行)だが、本書はその続編だ。高評価の作品のパート2というのは、通常は質の低下が懸念されるところだが、これは前作を凌ぐほ…

「彼らが本気で編むときは、」

荻上直子の監督作は「かもめ食堂」(2006年)しか観ていないが、あの映画に対して覚えた違和感が本作にも横溢している。「かもめ食堂」の主人公は“母親が逝った時より猫が死んだ時の方が悲しかった”とモノローグで語るように、親との関係性を上手く構築…

「ディス・イズ・マイ・ライフ」

(原題:THIS IS MY LIFE )92年作品。いろんなトラブルはあったけど信じ会える家族こそ何よりも掛け替えのないものだ・・・・というこの映画の主題に文句はなく、ハートウォーミングな良心作という評価もあるだろう。しかし、冷血漢(苦笑 ^^;)の私にと…

「ラ・ラ・ランド」

(原題:LA LA LAND)明らかに、作者の興味の対象外である題材を無理矢理に採用したという印象だ。ひょっとしたら本人にはその自覚は無かったのかもしれないが、観る側からすればそれは一目瞭然。別のスタッフと別のキャストで製作した方が、はるかにマシな…

「いつかギラギラする日」

92年作品。当時は(邦画では珍しく)アクション大作として賑々しく封切られたが、内容も興行収入もパッとせず、盛り下がってしまったシャシンだ。確かに欠点が多すぎて個人的には評価は出来ないが、何やら捨てがたいものはあると思う。ともあれ、深作欣二…

「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」

(原題:FUOCOAMMARE )おそろしく重い題材を扱っており、それ自体のインパクトはあるのだが、映画としては面白くない。いくらドキュメンタリー作品とはいえ、観る側に何らかのエンタテインメント性を提示しなければ公開する意味は無いだろう。とにかく、鑑…

「スカーフェイス」

(原題:Scarface)83年作品。公開当時はあまり良い印象は受けなかったが、今から考えると独特のニューロティックな存在感と迫真性があって、それなりの価値はあったのだと思い当たる。監督ブライアン・デ・パルマのフィルモグラフィの中でも、まあマシな…

「幸せなひとりぼっち」

(原題:En man som heter Ove)話はやや出来すぎの感があるが、丁寧に作られたスウェーデン映画の佳編だと思う。各エピソードは良く練られており、訴求力は高い。とにかく“偏屈な老人が他者と触れ合うことによって心を開く”というありがちの話を、ここまで…

「KAFKA 迷宮の悪夢」

(原題:KAFKA )91年作品。デビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」(89年)でカンヌ国際映画祭を制し、当時は新時代の旗手と持てはやされたスティーヴン・ソダーバーグ監督が満を持して撮った第二作。ところが思いがけず彼の“素性”が(悪い意味で)…

「ホワイトリリー」

上映時間は80分だが、かなり長く感じられる。現役の監督たちが新作ロマンポルノを手掛ける“日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト”の第五弾。監督は中田秀夫で、すでに“終わった”感のある彼の仕事ぶりに期待できるはずもなく、予想通り全編これ低調に…

「英国式庭園殺人事件」

(原題:THE DRAUGHTSMAN'S CONTRACT)82年イギリス作品。ピーター・グリーナウェイ監督らしい、よく分からない内容の映画である。原題を直訳すると“デッサン画家の契約”となり、これまた意味不明だ。ただし、無理矢理に英国製ミステリーのような邦題を付…