2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧
(原題:THE TERMINAL)2004年作品。スティーヴン・スピルバーグ監督による“非ファンタジー・SF大作系”の一本。目立った受賞実績もなく、スピルバーグの仕事の中では地味な印象を受けるが、悪くない映画だと思う。各キャストの仕事ぶりは的確だし、映…
薄っぺらい映画だ。評価すべき箇所がほとんど無い。こんな中身の乏しい作品が堂々と全国拡大公開されていまう現状こそが、日本映画のダメな点を如実にあらわしているのだろう。つまりは送り手側の“映画なんて、こんなもので良いだろう”という不遜な態度と、…
2004年作品。第78回キネマ旬報ベストテン日本映画第2位及び脚本賞、監督賞など、当時はかなりの高評価を得た作品だ。キャストが多彩で、しかも皆大熱演で画面は始終騒々しい。だが、中盤以降は眠気さえ覚えてしまった。理由の一つは、ビートたけし扮…
世評は高いようだが、個人的にはまるで受け付けないシャシンだ。とにかく、一体いつの映画なのかと思うほど作りが古臭い。昭和30年代か40年代ぐらいの、プログラム・ピクチュア2本立ての“メインじゃない方”みたいな佇まいだ。原作の、第133回直木賞…
(原題:TOUTCHING THE VOID)2003年イギリス作品。1985年、実在の登山家ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツが史上初めてペルーのシウラ・グランデ峰西壁を制覇した際に起こった遭難劇の真相を描くドキュメント・ドラマ。これは面白かった。と…
2004年東宝作品。公開当時は、私の周囲ではえらく評判が良かった。評論家筋でも同様で、中には“初めから終わりまで笑いっぱなし。コメディ映画史上に残る大傑作!”と公言する批評家までいるとか。しかし私は好きではない。そもそも三谷幸喜のギャグは(…
話にならない出来だ。いったい何を考えて斯様なシロモノを作ろうと思ったのか、そもそもプロデューサーは何をやっていたのだろうか。こういう企画が安易に通ってしまうこと自体、日本映画の質的低迷ぶりが如実に象徴されていると言えよう。しかも、キャスト…
先日、福岡県北九州市戸畑区にある北九州市美術館にて開催されていた“ポップアート 時代を変えた4人”と題された展覧会に足を運んでみた。1960年代、発祥の地であるアメリカを皮切りに、やがて世界的なムーヴメントを巻き起こしたポップアートの中心人物…
(英題:THE MATCH )2025年5月よりNetflixから配信された韓国作品。とはいえ、製作は同ストリーミング・サービスは関与しておらず、日本では劇場公開未定につき、配信のみを担当しているようだ。中身はけっこう見応えがある。実在の囲碁棋士を…
(原題:EL DORADO )ハワード・ホークス監督による、1965年製作の西部劇(公開は66年)。同じホークス作品でジョン・ウェイン主演の「リオ・ブラボー」(59年)と似た体裁のシャシンだが、出来はこちらの方が落ちる。とはいえ、各キャストの存在感…
刑務所や拘置所に収容された者への差し入れを代行する“差入屋”という職業があることを、本作を観て初めて知った。その意味では存在価値はあったのかもしれないが、それ以外はまるでダメなシャシンである。とにかく、映画の組み立て方がお粗末に過ぎて、観て…
そもそもミニシアターとは何なのかというと、当初は大手映画会社の直接の運営(ブロックブッキング)ではない独立的な映画館を指す呼称であり、現時点では、シネマコンプレックス(シネコン)で上映しないアート系などの作品を上映する、定員が200席未満…
(原題:THUNDERBOLTS* )マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)も、2019年製作の「アベンジャーズ エンドゲーム」の後は、どうも要領を得ない展開が目立つようだ。本作は世評は悪くないものの、個人的には気勢の上がるような中身とは思えなか…
(英題:KUNG FU HUSTLE)2004年香港作品。世評の高かった、チャウ・シンチーが監督・脚本・製作・主演を務めた「少林サッカー」(2001年)と同路線のシャシンだが、前作に比べてあまり話題になっていなかったような気がする。しかし、個人的には本…
(原題:LEE )見応えのある伝記ドラマだ。20世紀を代表する女流報道写真家リー・ミラーのことは、恥ずかしながら私は知らなかった。それだけに、この人物の存在を教えてくれたという意味だけでも、十分観る価値はあった。また、映画としても作りが堅牢で…
先日、福岡県太宰府市にある太宰府天満宮に足を運んでみた。もっとも、私は福岡県在住であり、この神社には過去何度も参拝した経験がある。それでも今回敢えて行ってみることにしたのは、職場関係の集まりで専門ガイドの案内もフィーチャーしての特別ツアー…
正直、全く期待せずに観たのだが、結果として退屈せずに最後まで付き合えた。題材は決して斬新ではないが今日的で、取り上げること自体に何ら問題は無い。ストーリーや演出にも特に破綻している箇所は見受けられず、普段シネコンなどで公開している若年層向…
(原題:RAY )2004年作品。リズム・アンド・ブルースの超大物ミュージシャンであるレイ・チャールズの、1970年までの約30年間に焦点を当てた伝記映画で、かなり世評の高かった映画である。しかしながら、個人的には感銘度は低い。事実を時制に則…