元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「スパイダーマン:ホームカミング」

(原題:SPIDER-MAN:HOMECOMING )随分と“軽い”仕上がりだ。今回からアベンジャーズ陣営に正式参加するための措置かと思ったのだが、アベンジャーズ関連作品もけっこうハードな題材を扱うこともあるので、理由はそれではないだろう。いわば“二軍扱い”の若造…

ドレッシングは“ご当地製”に限る。

先日大分の九重連山に行ってきたことを書いたが、自宅用の土産の一つとして買ってきたのが、地域で製造・販売されている焙煎アマミを使用したドレッシングである。 我が家ではサラダにかけるドレッシングは必需品で(マヨネーズでは味が濃すぎてダメだ)、今…

「少女ファニーと運命の旅」

(原題:LE VOYAGE DE FANNY)実話の映画化だが、そのことを作劇の不手際のエクスキューズにする様子が無いのは、まずは好感が持てる。もっとも、プロットの組み立てにぎこちない点があるのは事実。ただ、あまり気にならないのは、子供が中心というキャラク…

九重に行ってきた。

今年の夏はまとまった休みが取れたのだが、個人的に何やかやと用事が多くて長期の旅行には行けるはずもなかった(それ以前に、懐具合があまり芳しくなかったという事情もある ^^;)。それでもずっと家にいるというのは飽きるので、一泊でドライブに出掛ける…

「夜明けの祈り」

(原題:LES INNOCENTES)こういう宗教ネタを前面に出した映画は、個人的には評価を差し控えたいのだが、主演女優の存在感と映像の美しさで何とか最後までスクリーンと対峙することが出来た。また歴史の一断面を知ることが出来るという意味では、観る価値は…

「獅子王たちの夏」

90年東映作品。非凡な才能を持ちながら若くして世を去った脚本家兼演技者の金子正次が遺したシナリオは、自身が出演した「竜二」(83)を除いて4本ある。本作はその中の1本を映画化したものだが、何とも冴えない出来に終わってしまった。作り方が根本…

「牡丹燈籠」

68年大映作品。福岡市総合図書館の映像ホールにおける特集上映“怪談映画の夜”にて鑑賞。結論から言えば、大して面白くは無かった。全然怖くないし、それどころか笑ってしまうような場面も散見される。ただし、山本薩夫という日本映画史上にその名を残す映…

「ヘンリー&ジューン 私が愛した男と女」

(原題:HENRY & JUNE )作家アナイス・ニンの日記を基に、まだ無名だったヘンリー・ミラーとその妻ジューンとの関係を描く。90年アメリカ作品。フィリップ・カウフマン監督といえば、「ライトスタッフ」(83年)そして「存在の耐えられない軽さ」(8…

「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

(原題:THE FOUNDERS)とても面白かったが、果たしてこういう映画を作って良いのかという疑問が渦巻く。少なくとも日本では絶対に映画会社から製作許可が下りず、企画段階どころか関係者が構想を少し口にしただけで速攻で潰されるようなネタだ。この題材を…

「仕立て屋の恋」

(原題:MONSIEUR HIRE )89年作品。「髪結いの亭主」(90年)「橋の上の娘」(99年)などで知られるパトリス・ルコント監督の、現時点での最高作がこの映画である。美しくも残酷なストーリーと、ストイックでありながら官能的な映像美が観る者を魅了…

「ビニー 信じる男」

(原題:BLEED FOR THIS)実話の映画化にありがちの“本当にあった話だから、欠点ぐらい大目に見てよ”みたいな姿勢が窺え、愉快になれないシャシンである。実録物だからこそ、事実を超えるようなリアリティが必要なのだが、本作は手を抜いている。マーティン…

「クリクリのいた夏」

(原題:Les Enfants du marais )99年作品。本国では200万人を動員したというヒューマンドラマ。ほのぼのとしたノスタルジアと各キャストの好演で肌触りの良い映画になったことは認めるが、じゃあそれ以外に何があるのかというと、少し首を傾げてしま…

「彼女の人生は間違いじゃない」

とても見応えがあった。東日本大震災から6年が経ったが、当事者達の苦悩はいまだ消えていない。何とか前を向こうとしている人々もいるが、心の傷を抱えながら満たされない日々を送る者は少なくないはずだ。そんな“現地”からのリアルなリポートをフィクショ…

オーディオ機器開発における大企業の優位性。

先日、PanasonicのオーディオブランドであるTechnicsの新製品の試聴会に行ってみた。とはいっても、展示されていた機器は今年(2017年)春に開催されたハイエンド・オーディオフェアの会場に並べられていたものとほぼ一緒である。ただ、…

「ゴジラVSキングギドラ」

91年作品。キングギドラといえば、私が幼少の頃に観た(たぶんリバイバル上映)「三大怪獣地球最大の決戦」(64年)で、隕石の中から吹き出た炎がキングギドラに変わるシーンの印象が強烈で、それ以来の思い入れがある怪獣であり、ゴジラより好きである。…

「22年目の告白 私が殺人犯です」

ハッタリをかました演出とテンポの良い作劇で退屈はしなかったが、随分と筋書きには無理がある。加えて、キャスティングも弱い。2012年製作の韓国映画「殺人の告白」(私は未見)を元ネタにしているとはいえ、設定自体は悪くないのでもっと工夫する余地…