元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「TOKYO TRIBE」

悪ふざけが過ぎる。もっとも園子温監督の前作「地獄でなぜ悪い」(2013年)も相当に狂騒的な映画だったが、カツドウ屋としての矜持を登場人物に投影して説得力を感じさせたものだ。しかし本作にはポリシーも主体性も不在で、あるのは笑えない宴会芸の羅…

「真珠の耳飾りの少女」

(原題:Girl with a Pearl Earring )2003年イギリス作品。17世紀のオランダを舞台に、フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」が描かれた背景を、モデルとなった少女と作者との関係から描こうとした作品。監督ピーター・ウェーバーがテレビ界出身…

「イントゥ・ザ・ストーム」

(原題:Into the Storm)見せ物に徹する潔さが良い。とはいえ、ストーリーには過度に御都合主義的な部分は見当たらず、演出は若干のケレン味を織り交ぜつつもテンポは良好で、ちゃんと1時間半の尺に収めているなど、作り手の的確な仕事ぶりが目立っている…

「映画人口は3倍に増やせる」という記事。

昔、キネマ旬報誌において「映画人口は3倍に増やせる」という特集記事が連載されていたことがある。書いていたのは神頭克之というあまり知らないライターだが、目のつけどころは悪くなかったように思う。彼は日本の映画産業が斜陽化しているというのは大ウ…

「バルフィ!人生に唄えば」

(原題:Barfee! )過去の有名映画からの引用こそ多いが、それが単なる“拝借”ではなく、作劇のモチーフとして上手く機能させていることに感心した。インド映画の洗練度を確かめる上でも、見逃せない作品である。 70年代後半、ダージリン地方で生まれ育った…

「彩り河」

84年松竹作品。この頃、松本清張の小説が数多く映画化されたが、本作はその中で最も低調なシャシンの一つとしての“評価”が確定している。私も観たのだが、なるほどヒドい出来映えだ。ストーリーは練られていないし、キャストの演技に特筆出来るものはない…

「プロミスト・ランド」

(原題:PROMISED LAND )かなり“薄味”の映画である。作劇や演技、メッセージ性など、いずれもボンヤリとした感じで印象に残らない。しかも取り上げた題材の一番重要な点には言及されておらず、これでは失敗作と言われても仕方が無いだろう。ガス・ヴァン・…

オーディオ機器の価格が高すぎる件。

最近、オーディオショップでハイエンドのシステムを試聴することが出来た。ひとつはYG ACOUSTICSのスピーカーHaileyを中心とした装置で、アンプはKRELL、プレーヤー部はESOTERICのものが使用されていた。もうひとつはTECH…