元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「リコリス・ピザ」

(原題:LICORICE PIZZA)奇妙で、取り留めもない映画だ。似たようなシャシンを過去に観たような気がしたが、それは同じポール・トーマス・アンダーソン監督の手による「ブギーナイツ」(97年)だったことを思い出した。ただし、70年代末から80年代に…

「マン・フロム・トロント」

(原題:THE MAN FROM TORONTO)2022年6月よりNetflixにて配信。他愛の無いアクション・コメディだが、けっこう良く出来ていて最後まで楽しめる。各キャラクターの造形は上手くいっており、アクション場面の練り上げも及第点だ。当初は劇場公開…

「ベイビー・ブローカー」

(原題:BROKER)脚本がほとんど練り上げられていない。こういう穴だらけの筋書きでは、断じて評価するわけにはいかない。第75回カンヌ国際映画祭での優秀男優賞とエキュメニカル審査員賞の受賞は、いわば功労賞みたいなもので、それ自体が作品の出来映え…

「その場所に女ありて」

鈴木英夫監督による昭和37年東宝作品。働く女たちの哀歓を描いた、いわゆる“女性映画”だが、これは観ている間に何度も“ほーっ”と感嘆の溜め息が出るようなウェルメイドな仕上がりだ。何より素材を扱う際にフェミニズムだのマッチョイズムだのといった余計…

「帰らない日曜日」

(原題:MOTHERING SUNDAY)鑑賞後の充実感は大きい。イギリス映画らしい(?)品の良さと節度、そして外連味のない抑制の効いた展開と各キャストの健闘。さらには確かな時代考証に裏打ちされた上質の美術や衣装デザインなど、80年代後半から90年代前半…

「トップガン マーヴェリック」

(原題:TOP GUN:MAVERICK)いかにもトム・クルーズ主演作らしい、大雑把で能天気なシャシンだ。そのことを割り切った上で気楽に楽しめれば文句は無いのだろうが、あいにく当方はそんなに素直な性格ではない(笑)。突っ込むべき点は遠慮なく突っ込ませてい…

「恋する女たち」

86年作品。早い話が学園を舞台にしたラブコメなのだが、昨今のいわゆる“壁ドン映画”とは次元が違う出来である(とはいえ、最近のお手軽ラブコメをチェックしているわけではないので、正確な表現ではないかもしれないが ^^;)。スタッフの堅実な仕事ぶりと…

「峠 最後のサムライ」

これはヒドい。まったく映画になっていない。キャラクター設定はもちろん、話の進め方、キャストに対する演技指導、映像処理etc.すべてにおいて落第だ。いくら監督が一時期は実績を残したベテランの小泉堯史とはいえ、この出来映えではプロデューサー側…

「ミックステープ 伝えられずにいたこと」

(原題:MIXTAPE )2021年12月よりNetflixにて配信。殊更持ち上げたくなるような秀作でも佳作でもないが、観た後の感触は良好だ。音楽をネタにした学園ものという題材も個人的に嬉しい。さらには使われている楽曲の数々が実にアピール度が高く…

「FLEE フリー」

(原題:FLEE)当初、限りなくドキュメンタリーに近い実録ドラマをアニメーションに仕立てる意味があるのかと思ったのだが、実際観てみるとかなり効果的であることに驚かされた。もしも俳優を起用しての実写版で製作されたならば、確かに見た目のリアリティ…

「シン・ウルトラマン」

明らかな失敗作だ。これは樋口真嗣と庵野秀明とのコンビの前作で評判の良かった「シン・ゴジラ」(2016年)と比べてみると、不備な点が明確になる。それは「シン・ゴジラ」が絶対悪であるモンスターと人類との一騎打ちという単純な図式を採用していたの…

佐藤正午「月の満ち欠け」

第157回直木賞(2017年)受賞作だが、有名アワードを獲得した作品が必ずしも優れているとは限らない。とはいえ作者は実績のある佐藤正午なので、そんなに下手な小説ではないだろうと思って手に取ってみたのだが、その予想は見事に外れた。これはつま…