2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧
2003年作品。カラオケ好きのオバサンたちと若者グループとの殺し合いを描いた村上龍の同名小説の映画化。 この過激な題材をマジメで堅実派(?)の篠原哲雄監督に料理出来るのかと危惧していたが、実際観てみると彼なりに「マジメに」過激な映画作りに努…
ちょっと遅くなったけど、2006年度の映画ベストテンを自分なりに選んでみた。まずは外国映画の部。 第一位 プロークバック・マウンテン 第二位 ミュンヘン 第三位 プライドと偏見 第四位 グッドナイト&グッドラック 第五位 サラバンド 第六位 父親たち…
92年香港作品。バツイチで売れない女流童話作家ウォン(マギー・シュウ)と友人のB級映画女優キュン(テレサ・モウ)は、ある日麻薬組織の殺人現場を目撃。警察の目をごまかそうと、その現場に残してきた“黒薔薇参上(「黒薔薇」とはテレビのヒーローもの…
(原題:The Departed)香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッド版リメイクだが、あの傑作と比べるのは無理があるとしても、本作単体としては随分と気勢の上がらない映画である。 最大の難点は、警察とマフィアがそれぞれのスパイを相手方に送り込む…
原題は“LUCKY NUMBER SLEVIN”であり、題名のどこにも“7”という数字は出てこない。こんな苦し紛れの邦題を付けるより、劇中のキーワードになる“カンザスシティ・シャッフル”あたりをタイトルにした方が数段スマートだったろう。最近の配給会社のセンスはなっ…
(原題:Tombstone)93年作品。“OK牧場の決闘事件”を扱った西部劇だが、同じネタで同時期に封切られた「ワイアット・アープ」よりはるかに面白い。理由は明らかで、「ワイアット・アープ」みたいに暴力がはびこるアメリカ社会への警告だとか、主人公の内…
観終わって“これは何かの冗談ではないか?”と思った。市川崑監督によるセルフリメイクで、主演の金田一役も前回と同じ石坂浩二。意外と老け込んでいない演技は印象的だ。でも、脚本も展開も76年版と一緒という本作を、現時点で作る意味があったのか、すこ…
(原題:The Paper )94年作品。若い映画作家は独りよがりのシャシンを垂れ流す前に、ロン・ハワードの映画を観て勉強すべきだ。この作品など実に見事。脚本と演出と演技が精密機械のように作動し、一点の狂いもない。 ニューヨークのローカル新聞社に勤め…
塚本晋也監督、さてはhitomiに惚れているなァ・・・・・といった下世話な感想が先に来てしまうシャシンだ(笑)。 通常ミュージシャンが演技する場合、持ち前のパフォーマンス能力で俳優顔負けの演技を見せるケースがあるし、たとえ上手くはなくとも存…
前回映画の感想を書いたが、原作も読んでいる。結論を言えば、映画と小説とでは原作の圧勝だ。どんなに凄いヴィジュアル描写が文章で表現されていようと、一度映像化してしまえば(よほど素晴らしいものやアイデアを注ぎ込んだものなら別だが)底が見えてし…
筒井康隆の同名小説のアニメーション映画化版だが、今敏監督にしては、いささか雑な作りかと思う。何より脚本が十分練り上げられていない。他人の夢に入り込み共有化できるという機器“DCミニ”の悪用により、夢が現実を浸食してゆくというパニック現象を描…
(原題:All or Nothing)2002年作品。「秘密と嘘」のマイク・リー監督が描く家族劇。ロンドン郊外の公営団地に住むしがないタクシー運転手の一家を中心に、日々を怠惰に送る住民たちの生活を描く。 カンヌ映画祭で大賞を獲得した「秘密と嘘」と同じく「…
主人公の中学生の少年が継父との微妙な関係の中で、自らの“家族観”を確立して成長してゆく姿を描いた人間ドラマ。監督はこれがデビューとなる若手女流の呉美保だが、びっくりするほど上手い。 よく見れば、けっこうステレオタイプな展開なのである。まず思春…
96年作品。「犬神家の一族」は未見だが、 市川崑監督は90年代にも横溝正史作品を一度映画化しており、それが本作。 つまんない映画だ。まず、過去に2度映画化され何回もTVドラマになり、劇画にもなったこの題材を撮り直す必然がまるでない。だいたい…
(原題:Little Miss Sunshine)昨年観た「青春★金属バット」と同様、負け犬たちの開き直りを破天荒なタッチで綴る痛快作だ。 小学生の娘が何かの間違いで美少女コンテストの出場資格を得たため、ダメ人間揃いのフーバー家の6人は黄色いフォルクスワーゲン…
(原題:The Secret Garden )93年作品。「敬愛なるベートーヴェン」など、近作ではパッとしないアニエスカ・ホランド監督の、最良作と思われるのがこの映画だ。 エドワード朝時代、植民地インドで暮らす英貴族のわがままな娘メアリーが、両親を亡くし、引…
(原題:Letters From Iwo Jima )やはりアメリカ人が撮っただけに、本作よりも前の「父親たちの星条旗」の方がサマになっている。特に当事者意識の高さにおいて、しょせんは“ヨソの国の立場”を想像して撮った本作が後れを取るのは仕方がない。 だが、それで…
遅くなりましたが、謹賀新年です ->ALL。 久々にアクセスしてみると、スパムなコメントもけっこう来ておりまして(汗)、それを整理していたら・・・・なんと、残しておかなければいけないコメントも手拍子でいくつか消してしまったようです(自爆)。 …