元・副会長のCinema Days

福岡県在住のオッサンです。映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」

さすが根岸吉太郎監督作、しかも脚色が田中陽造、このスタッフを揃えただけあって手堅い出来だ。根岸が追求するテーマは、根無し草のように浮遊した人生を歩む者と、地に足が付いた生活を送る者との対比だ。太宰治の小説の映画化となる本作では、主人公の小…

「タマもの 突きまくられる熟女」

2004年作品。まずは上映画質の悪さに絶句した。ダビングを繰り返したビデオテープほどのクォリティしかない(・・・・というか、それを元にした画像を映写に使っているのだろう)。これでカネ取って観せようというのだから、天神シネマのサービス水準は…

「闇のまにまに 人妻・彩乃の不貞な妄想」

主演女優に大いに難がある(笑)。主演の琴乃とかいう女、顔はまあ可愛いのだが、脱ぐと“ちょっと、冗談やめてくれよ!”と言いたくなるほど身体の線がキレイじゃない。有り体に言ってしまえば“オバサン体型”なのである。聞けば、少し前までアダルトビデオに…

「ボウリング・フォー・コロンバイン」

(原題:BOWLING FOR COLUMBINE )2002年作品。99年にコロラド州リトルトンのコロンバイン高校で起こった銃乱射事件の取材を皮切りに、アメリカを覆い尽くす“暴力の連鎖”の実態に迫ろうというドキュメンタリー。 監督のマイケル・ムーアは事件の要因を…

「吸血少女対少女フランケン」

ゲテモノとして割り切って楽しめば良いのだろうが、どうにも不満である。それはグロテスク描写以外に何も見るべきものがないからだ。 東京タワーに隣接する高校(そんなところに学校があるのかどうか知らないが ^^;)に転校生としてやってきた女生徒・もなみ…

「ソラリス」

(原題:SOLARIS )2002年作品。スタニスワフ・レムによる原作の前回の映画化(72年。アンドレイ・タルコフスキー監督)は間違いなく映画史上に残る傑作なので、今回の作品をそれと比べることはナンセンスである。しかしそれでも、30年前の映画より…

「空気人形」

興味を引かれるシーンもあるのだが、結果としては要領を得ない作品に終わっている。心を持ってしまったダッチワイフが出会うのは、年下の上司にいつも怒られている冴えない中年男の持ち主をはじめ、自首マニアの老女や、毎朝一人きりで朝食を取るビデオショ…

定価10万円クラスのスピーカーの試聴記。

先日、オーディオシステムのスピーカーを買い替えたことを述べたが、新しい機種としてB&W社の685を決定する前に同価格帯の製品をいくつか試聴しているので、それらの印象をリポートしたい。 まず、同じB&Wの製品であるCM1。過去に何度も試聴して…

「台湾人生」

東洋史に少しでも興味を持つ者ならば必見の映画だ。日本統治時代の台湾で日本語教育を受けた老人たちの、日本に対するの複雑な思いを伝えるドキュメンタリー。単に親日だ反日だという次元を超えたような、切迫した意識が痛いほど伝わってくる。 劇中に“台湾…

シネテリエ天神が閉館。

去る10月12日付をもって福岡市中央区天神にあるミニシアター「シネテリエ天神」が閉館した。この劇場は80年代半ばに「東映ホール」としてオープン。当初は東映系作品の二番館としての位置付けだったが、突然やり始めた“寺山修司特集”からミニシアター…

「シモーヌ」

(原題:Simone)2002年アメリカ作品。才能があるのに売れず、主演女優にも逃げられた映画監督が、苦肉の策で出演させたCGヴァーチャル女優が大人気を博してしまうというコメディ。突っ込みどころは多々あるものの、なかなか気の利いた作品で楽しめた。…

「ポー川のひかり」

(原題:Centochiodi )あまりの図式的な筋書きで、愉快ならざる気分になってくる映画だ。イタリアのボローニャ大学が所有する古い文献類が、夏休みを前にした晩に図書館の床に釘付けにされるという事件が起きる。すぐさま警察が捜査に乗り出すが、このあた…

「ドリアン・ドリアン」

(英題:Durian Durian )2000年作品。香港の歓楽街で体を売って稼ぐ中国本土の若い女を描いたドラマ。フルーツ・チャン監督が香港で評価が高い理由は、エンタテインメント一色の香港映画界の中で珍しくシリアスなリアリズム路線(しかもスター俳優抜き…

「のんちゃんのり弁」

ヒロインに感情移入が出来ない。主人公はロクでもない男と“衝動的に”結婚し、子供が出来て数年経った後に嫌気がさして家を出るのだが、これまた離婚や慰謝料のことも考えない“衝動的な”行動である。つまりは思慮が浅いのだ。 ひとまず実家に帰ってはみるもの…

「ぼくんち」

2003年作品。貧しくも逞しく生きる“姉弟”と、周囲の人々との触れ合いを描いたドラマ。製作コンセプトからどこかボタンが掛け違っているような映画だ。西原理恵子による原作漫画は未読だが、おそらく登場人物たちの貧乏ぶりを突き詰めていくことにより、…

「ポチの告白」

まず、本作の語り口には考えさせられた。この映画の上映時間は3時間15分もある。しかしストレスもなく最後まで観ることが出来た。通常、こういう長尺の映画を作る場合は、作家性を前面に押し立てたような心象風景的なショット(それも、通常は長回し)を…

「ウインドトーカーズ」

(原題:Windtalkers)2001年作品。第二次大戦下のサイパンを舞台にして、米軍の白人兵士とネイティヴ・アメリカンの通信兵の交流を描いた異色戦争映画である。結論から言えば、つまらん映画だ。 ニコラス・ケイジ扮する軍曹とナバホ人兵士との関係を軸…

「男と女の不都合な真実」

(原題:The Ugly Truth)最近観た映画の中では一番笑える。筋書き自体は使い古されたものだが、ネタの振り方やギャグの扱いが実によく考えられており、何よりキャラクター設定に伴う俳優の動かし方が絶妙だ。退屈なくすぐりに終始しがちなハリウッド製ラブ…

「フロム・ダスク・ティル・ドーン」

(原題:From Dusk till Dawn )96年作品。危険な極悪犯罪者コンビ、セス(ジョージ・クルーニー)とリチャード(クエンティン・タランティーノ)の兄弟は脱獄から銀行強盗を経て、人質を取ってのメキシコへの高飛びをたくらむが、荒野の真ん中で立ち寄っ…

「セブンデイズ」

(英題:Seven Days)少々荒っぽい作りだが、重大なテーマを内包している点は評価して良い。韓国の法曹界で“勝率が限りなく100%に近い”と言われる凄腕の女弁護士の幼い娘が誘拐されてしまう。犯人は“翌週行われる凶悪事件の裁判で、死刑が確実視される被…

スピーカーを替えてみた(その2)。

B&Wの685はサイズ面では前のiQ3とさほど変わらない。低音ユニットも同じ16cmだ。しかし、サウンドは(当然の事ながら)かなり異なる。ひとことで言うと、685はスケールの大きい鳴り方をする。空間表現が得意なのだ。また情報量・解像度とも…

スピーカーを替えてみた(その1)。

先日、ほとんど衝動的にスピーカーを買い替えてしまった。新しい機種は、英国B&W社の685である。更改のきっかけとなったのは、ポンド安とかで実売価格が最近下がったからだ。それまで定価からの値引率が15%程度だったものが、いきなり35%以上に…

「彼女が消えた浜辺」

(英題:About Elly )アジアフォーカス福岡国際映画祭2009出品作品(映画祭でのタイトルは「アバウト・エリ」)。硬質な魅力を持つ、心理サスペンス劇の秀作だ。親戚・友人連れだって、テヘランからカスピ海沿岸での小旅行に出掛けた一行。主宰者の女性…

「虹の兵士たち」

(原題:Laskar Pelangi)アジアフォーカス福岡国際映画祭2009出品作品。誰にでも奨められる感動作だ。1974年、インドネシアの小さな離島にあるイスラム系小学校が設立される。島には錫鉱山があり、そこの従業員の子供は会社付属の学校に入れるが、…