2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧
(原題:I AM NUMBER FOUR)本作の舞台がオハイオ州の片田舎にある高校で、アメフト部のイジメっ子がいて、イジメられる側は顔に何か液体を引っかけられて・・・・となると、TVドラマ「glee」に何となく似ている(笑)。さらには「glee」のチアリ…
91年作品。AKB48等の仕掛け人としても“暗躍”するトレンドメーカーの秋元康は、実は以前からけっこう映画製作にも関わっている。この映画は彼の初監督作品だ。昔からシロウトが監督業に手を出して無残な結果を残すという例が多いけど、この作品は意外…
(原題:Mr. Nobody)誉めている評論家もいるようだが、私は評価しない。理由はズバリ“誰でも撮れる映画”に過ぎないからだ。人間誰しも自分の歩んだ人生に対して“あの時、別の行動を取っていたら・・・・”という思いを抱くものだ。そして“ひょっとしたら、違…
(原題:American me )92年作品。ラテン系住民が多いイースト・ロスアンジェルス。主人公・サンタナは青春時代の大半を刑務所内で送っていた。彼は生き延びるために仲間たちを組織し、刑務所内を支配する。やがてその勢力は街全体を牛耳る“メキシカン・マ…
(原題:Thor)ケネス・ブラナー監督も落ちたものだ。シェイクスピア作品の重厚な映画化の担い手として颯爽とデビューした頃の才気は、この新作のどこにも見受けられない。ナタリー・ポートマンやアンソニー・ホプキンス、浅野忠信、レネ・ルッソ、サミュエ…
2002年作品。1973年に起きた韓国の政治家・金大中の拉致・監禁事件を、自衛隊の幹部やマスコミ関係者などの視点から捉えた社会派群像劇である。 ひとことで言って、安っぽい映画だ。すべての登場人物の内面が実に安っぽい。“そういうイデオロギーな…
今年の4月からNHK-BSで放映されている米国製TVドラマ「glee」(当初のDVDリリース時のタイトルは「glee/グリー 踊る♪合唱部!?」)を毎回楽しく見ている。ディレクターの違いにより回によって若干のヴォルテージの高さのバラツキはある…
(原題:Est-Ouest )98年フランス=ロシア=スペイン=ブルガリア合作。第二次大戦直中にフランスに亡命していたロシア人医師とその妻が、戦後ソ連に戻ってしまったことにより体験する苦難を描くレジス・ヴァルニエ監督作品。その年の米アカデミー賞外国…
(原題:SKYLINE )本作の唯一の存在価値は、少ない予算でもスペクタクル映画を作れることを示した点である。この映画の製作費は日本円にして9億ほどだという。ハリウッドの相場を考えれば、自主映画にも等しいレベルだ。しかし、パッと見た感じは100億…
(原題:Final Destination )2000年作品。死神に見込まれた高校生たちの必死の脱出劇を描いたスリラー。その後シリーズ化され、現時点で5作目が待機中である。 フランスへの修学旅行で乗るはずの飛行機が爆発炎上する夢を見た男子高校生が、実際の離陸…
(原題:127 HOURS )とにかく監督ダニー・ボイルの力量を評価すべきであろう。アウトドアが大好きで冒険野郎を気取る若者が、ユタ州中部のブルー・ジョン・キャニオンで落石事故に巻き込まれ、右手が巨岩に挟まれ身動きが取れなくなってしまう。彼の単独行…
2001年作品。素行の悪い刑事二人が監察官の命を受け、公安部の警部の内偵調査をすることになるが、思わぬ事件が持ち上がってきて事態は混迷を極める・・・・という話だ。 世評が高くて手掛ける作品もコンスタントに出るのに、個人的にまったく評価できな…
小学生兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」(前田航基と前田旺志郎)および子供達が主役の映画のはずだが、大人達を描くパートが必要以上に長い。これが映画全体を間延びさせている原因だ。本作と似た体裁を持つ「スタンド・バイ・ミー」にしても「鉄塔 武蔵野線…
福岡の街は、毎年7月1日より15日まで博多祇園山笠で一色になる。この祭は福岡市博多区にある櫛田神社にまつられるスサノオノミコトに対して奉納される祇園祭のひとつで、700年以上の伝統がある。山笠と呼ばれる7つの山車が櫛田神社を出発して市内を…
(原題:Biutiful)暗い映画だが、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作の中では一番気に入った。人生の終わりが近いことを知らされたら、いったい何を残せるのか。そして、残せないものは何なのか。アプローチはまるっきり異なるが、黒澤明監督の…
(原題:Unbreakable )2000年作品。新作「デビル」が待機中のM.ナイト・シャマラン監督作。大規模な列車衝突事故でたった一人生き残った男(ブルース・ウィリス)と、漫画コレクター・ギャラリーの怪しいオーナー(サミュエル・L・ジャクソン)との“…
過度に説明的なセリフの応酬が気になってしまうが、これは時代設定の不明確さが背景にあるのだろう。木下恵介監督の「楢山節考」などで扱われた棄老伝説を題材にしているが(原作は佐藤友哉の同名小説)、元ネタになった深沢七郎の「楢山節考」にしても柳田…
(原題:Spy Kids)2001年作品。幼い姉弟が、平凡に見えた両親が実は凄腕のスパイで、しかもピンチに陥っていることを知り、ハイテクメカを駆使して両親を救いに向かうという話。 新兵器・珍兵器の“ワクワク度”では本家「007」を完全に上回る。考えて…
いくぶん強引なシチュエーションが気になるものの、観ていて思わず引き込まれてしまうのは、テーマ選択とそれに対する作者の真摯な姿勢ゆえであろう。本作は犯罪の被害者遺族を題材として取り上げることにより、人間の業を容赦なく描いている。その設定は決…
(原題:What Women Want )2000年作品。メル・ギブソンとヘレン・ハントが共演したラブコメ。華やかな広告業界を舞台に、ライバル関係にある男女の恋のさや当てをオシャレに描こうとしているようである。監督は「ファミリー・ゲーム 双子の天使」などの…
青山真治監督とも思えぬ醜態だ。少なくとも、彼が今までの諸作で示してきた切れ味鋭い攻撃性や、繊細な描写等はどこにも見受けられない。吹けば飛ぶような軽薄さが横溢しているだけ。彼は何か悪いものでも食ったのか、それとも単に魔が差したのか、前回の「…
(原題:Blood Simple)83年の公開時の日本タイトルは「ブラッド・シンプル」だが、私が観た2000年公開版は「・(ナカグロ)」がないディレクターズ・カット版だ。本編もオリジナルに比べて4分短いらしい。おなじみコーエン兄弟の出世作である。 舞台…